【美術が社会に役立つことを考えてみます-5】今日も引き続きある本から。私自身ずっと曖昧だった「感性」という言葉が腑に落ちた一文です。「<感性の個性>各文化、各個人において、鋭い感性を見せるところと鈍いところがあり、この鋭さ鈍さの総体的な分布が個性である、と考えればよい。文化により、個人によって、色彩に関して鋭敏な感性を示しつつ、音については反応が鈍い、ということがあるし、ひとの作品に関して豊かな感性を示す文化もしくは個人が、自然には殆ど感心を示さない、ということがある」―『日本的感性 触覚とずらしの構造』 佐々木健一著/中公新書